「いつ頃から歯が萌えてくるの?」
「うがいはいつ頃からするの?」
「歯磨き粉はいつから使うのか?」
「フッ素による虫歯予防はいつから?」
「むし歯になりにくい歯があるんだって?」
「咬み合わせが反対の治療はいつするの?」
「虫歯菌は感染するって本当?」
「ギリギリ歯ぎしりをしてるけど大丈夫?」
「デンタルフロスを使ったほうがいいの?」
「前歯を打って歯が折れたけどどうしたらいいの?」
「子供の口臭が気になるんですが?」
(あえて答えは書いておりません。)
上記のような子供さんのお口の疑問がいっぱいあるのではないでしょうか?乳歯はいずれ抜けるので虫歯になっても問題はないんじゃと思われる方もいらっしゃるかもしれません。ですが実際、乳歯の虫歯が多いお子さんは永久歯に萌え変わっても虫歯ができやすい傾向があります。逆に乳歯の時に歯が健康なお子さんは、永久歯になっても虫歯ができにくいものです。
つまり、乳歯を良い状態で保つことで、将来にわたって永久歯を健全に保てる可能性が高くなります。そのためには、乳歯が萌え始めた頃から歯科医院に定期的に通うことが大切です。
1.乳歯の虫歯は進みやすいの?
乳歯エナメル質の厚みは大人の半分くらいしかありません。よって、虫歯の進行が早いという弱点があります。また永久歯に関しても、萌えたばかりの頃はエナメル質が緻密にできあがっていないため、虫歯にかかりやすく、進行が早いので注意が必要です。フッ化物による歯質の強化・再石灰化作用・抗菌効果などが必要です。
2.えっ!虫歯になってるの?
子供の虫歯の多くは、黒く色がついたものではなく、色のついていないタイプのものです。これは虫歯が急速に進む「急性う蝕」というタイプのものだからです。一方大人の虫歯は進行の遅い「慢性う蝕」で茶色や黒っぽい色をしているので見つけやすいのが特徴的です。
3.虫歯になってもあまり痛みを感じないが?
子供の虫歯の特徴は、永久歯と比較して神経(歯髄)ギリギリになってもあまり痛みを感じないことがよくあります。そのため虫歯の発見が遅れがちです。乳歯虫歯から歯を守るためには、定期的に歯科医院で検診を受けることが大切になってきます。
2.3.ともに、もしデンタルフロスをしていたら虫歯はできなかったのではと思われます。
1.痛みが出る
乳歯といっても、神経にまで達すれば強い痛みを感じます。神経の痛みは大人でも耐えられないものですから、お子さんにそのような痛みを感じさせてしまうのは大変辛いものです。また、治療も大変になってしまいますので、早期発見・早期治療が大切です。
2.永久歯の歯並びが乱れてくる
乳歯を虫歯で早く失ってしまうと、次に萌えてくる永久歯の萌出スペースが足りなくなり、異常な位置から永久歯が生え、歯並びがガタガタになってしまいます。
3.褐色の永久歯が萌出する
乳歯の虫歯がひどくなり、根っこの中まで化膿してしまうと、次に萌えてくる永久歯のエナメル質表面が黄色く変色(形成不全歯)したり、脆くなったりしてしまうことがあります。
虫歯の確認
乳歯は永久歯に比べてエナメル質が薄く弱いため虫歯ができやすいです。通常4か月ぐらいに虫歯の有無の確認のためにご来院いただいております。
虫歯菌の検査
歯磨きがうまくいってるかを、歯を赤く染めだしてチェックするだけでなく、虫歯菌がどれだけお口の中に存在しているかを検査します。日々の歯磨きやフロスでの手入れがうまくいってるかが推測できます。
歯並びチェック
上下のかみ合わせが反対ではないかや、永久歯への萌え変わりは順調なのか、ほかに問題が起きてはいないか、顎の成長発育は大丈夫かということなどをチェックします。 もし問題があればお知らせし、できるだけ歯並び専門医のもとで早く対処できるようご説明致します。
虫歯の治療と予防処置
もし、軽度の虫歯があれば1回で終わるプラスティックの充填物で修復治療を行います。お子さんの年齢や怖がりの状態に応じた歯科治療を行います。削ったりする治療が難しい場合には、次回の検診まで待ち、無理な治療はせず応急処置まで行います。
恐怖心のあるお子さんや、歯医者は初めてというお子さんには、治療の練習から始めます。徐々に恐怖心をなくしながら、無理のないよう治療を行なっていきますのでご安心ください。
虫歯はできる前に積極的に予防することが一番大切です。また、お子さんにも過大な負担をかけません。定期的に虫歯から歯を守るような処置(フッ化物やシーラント処置)を行うことで、虫歯を防ぎ、強いエナメル質を作ることができます。
定期検診することで、「削られるより、見守るだけ!」のほうが子供さんにご負担をおかけしません。